[見える化する方法]
見える化するには、まず見えていない現状況に対して“ルール”を設定する(標準化する)。これを基準として社員全員がこれに従い、3現主義を適用します。
まずは職場に行き工程(「現地」)を見る、そこでのモノや設備などの経営資源の動きや現象をよく観察する(「現物」)、するとそこで起きている現状とルールとのギャップ(異常)が目に飛び込んでくる(「現実」)。
ここで見えたムダが改善ニーズ(問題点)となる。この問題点を全員で共有し(現実を認識する)、改善案を考えて(よく考える)、解決策を決め(決定すること)、改善する(実行する)ことである。
尚、見える化するにはまずは職場が5S化されていることが前提です。
利益が出ない会社の問題点、見える化
1.成果の出ない会社の問題点は
会社の現場(以後職場)を視て「片づけ」ができていないと感じてしまう。
つまり「ムダ」が多い。
それだけでその会社の利益は出ないと判断できてしまいます。
職場のムダとは
職場がモノであふれていて雑然としている。
必要なモノが必要な時にすぐに取り出せない | つかわないものがいつまでも残っている | 決まった場所に必要なモノが置かれていない | 共有で使うものと個人で使うモノが一緒になっている |
探すことのムダ、戸惑いのムダ | 探すことのムダ、誤りのムダ | 戸惑いのムダ、思い出しのムダ | 戸惑いのムダ、探すことのムダ |
等々
2.見える化
生産性の向上と品質の向上はモノづくり企業の永遠のテーマです。
特に多品種で少量の製品を扱う小規模企業(工場)では、発注元の企業から示された図面に従って加工・組立等を行います。
この工程は人の経験・勘に頼っている作業も多く、機械化が難しくコストがかさみ、品質にもバラツキがあり不良が発生しやすく
経営を圧迫しています。
ここを改善し収益を出すにはどうすればよいかが課題となっています。
上記課題の問題点は、
①職場にムダ(戸惑い・思い出し・誤り等)があり、仕事のバラツキが大きい。
②人の動きが見えないため、ムダな動きに気付かない。また、特定の人への過度の負荷が発生してしまう。
③設備の動きが見えないため、設備能力以上の負荷が発生しやすい。また、平準化されないため稼働率が低い。
④作業方法が見えない(標準化されていない)ため、作業者により、時間や方法にバラツキが生じてしまう。
等があります。これらの問題を改善する手法として、見えるしくみづくりをする「見える化」があります。
これは「現場主体で問題設定をし、それを解決する活動をするもの」です。
これはムダの排除、業務改善、生産性向上をはかり、会社の収益を生み出すことを目的とします。
「見える化」とは、企業経営における従業員・設備・資金(いわゆる経営資源)の動きや現象を限りなく見えるようにすること。
これはなにも製造業だけでなく他の業種に適用(活用)できます。
ここで重要なのは、ある動きや現象を見えるようにするための目的がはっきりしていること、見えた結果(ギャップ=異常)が社員一人一人の行動に繋がることが必要です。
つまり見えた結果を社員全員で共有し、知恵を出し合って改善を繰り返すことです。
そうすると、ムダが排除され、よい製品を納期どおりに低価格でお客様にお届けすることができます。